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交通事故の被害に遭われた方々へ、交通事故に関する有益な情報を発信するサイトです。

交通事故から示談まで

 交通事故の被害にあわれた方にとって、

  • 交通事故にあったら、どういう手続きがされるのか?
  • 自分がしなければいけないことは?
  • 事故のあと、どれくらいで示談できる?

といった点は、とても気になるところでしょう。

 そこで、この記事では、”交通事故にあってから示談するまでの手続きの流れ”を簡単に説明します。

 あなた自身が、事故から示談に至る過程の中のどこに位置しているのかを正確に知ってください。

 そうすれば、「この後私はどうなるのか?」とか「保険会社は、いったいいつまで私を放置しておく気か!?」といった、疑問や不満も解消されることでしょう。

● 交通事故の被害にあった直後

 みなさんは、交通事故にあった直後にしなければならないコトをきちんと覚えていますか?

 教習所では、かならず教えられていると思いますが、おさらいしておきましょう!

□ 交通事故が発生したことを警察に報告する

  ※ 法律上の義務です(道路交通法72条1項)。

事故の相手の

  • 氏名、住所、電話番号
  • 自動車の登録番号
  • 加入している保険会社、契約者名、契約番号
  • 自賠責保険の保険会社、契約者名、契約番号

  などを確認する。

※ナンバープレートや免許証、保険証をスマホのカメラで撮影しておくとよいでしょう。

自分の加入している自動車保険会社に報告する 

 ざっと、こんなところでしょうか。

 他にも、事故の状況を資料として残しておくため、携帯のカメラなどで、事故現場の様子や事故車両、ケガの状況などを撮影しておくといった「証拠保全活動」も必要ではありますが、別の記事で詳しく書こうと思います。

● 治療を受ける

交通事故の被害にあったら、すぐに病院で診察を受けましょう。

−注意⚠−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 猛スピードで走る車同士の正面衝突といった衝撃が非常に大きい交通事故では、脳挫傷による意識障害や骨折、靭帯断裂など、一見して明らかな傷害を負うケースがほとんどです。

 こういった事案で、被害者の方々は躊躇することなく直ぐに病院へ行かれることでしょう。

 しかしながら、外見からは確認することのできない怪我をした場合はどうでしょうか。

 「違和感はあるけど時間が経てばきっと治るだろう…」などと考え、病院へ行かない方が大変多くいらっしゃいます。また、「自分が事故で怪我をしたとなれば、相手に迷惑がかかってしまうのではないか。事故直後に誤ってくれたし…」などと事故の加害者への配慮として、病院で診察を受けないという方々もいらっしゃいます。

 どうか、お願いです。

 「きっと治るだろう。」と安易に考えたり、「相手がかわいそうだから。」等と読まなくて良い空気を読んだりせずに、ご自身の身体のことを第一に考え、とにかく病院へいってください。

 事故後すぐに病院へ行かなかったために不利益を被った方々を目の当たりにしてきた私からのお願いです。

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・ 治療費は、基本的に任意保険会社が支払ってくれます。

・ 治療に要する期間は、事故で負った怪我の種類や程度によります。

 ですが、事故でおったケガの治療のめなら何年でも治療費を支払ってくれるワケではありません。

 任意保険会社は、事故後1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、5ヶ月という節目の時期になると、「そろそろ打切りのじきですね」と言ってくるでしょう。

 そして、6ヶ月を経過すると、ほぼほぼ(半ば強制的に)打ち切ってくることもあります。

● 症状固定と後遺障害

□ 「症状固定(ショウジョウコテイ)」の意味を知ろう

・ 事故でケガをした被害者の方は、病院で定期的な診察を受けるとともに、リハビリをしていくのが一般的です。

・ もっとも、リハビリをすれば完全に治癒するかといえば、全くそうではありません。

・ 一定の改善がみられた後、症状がそれ以上に良くも悪くもならないといった現象が起こります。

・ これを「症状固定」といいます。

□ 医師に「後遺障害診断書」を作成してもらう

・ 医師から症状固定だね等といわれたら、後遺障害診断書の作成をお願いしましょう。

・ 症状固定となった場合、それ以上治療を継続しても改善が見られない見込みとなったことを意味します。

 ですから、症状固定の時点で残存している症状が医学的な「後遺障害」ということになります。

・ 後遺障害診断書の作成料(一般に、8,000円~12,000円程です。)は、任意保険会社の一括対応が継続している限りかかりません。

・ もっとも、一括対応を打切られた後に自費で通院しているという場合には、後遺障害診断書の作成料についても、治療費と同様に自費になります。

 ただし、以下で説明する手続きによって、症状固定後に残存する症状が“後遺障害等級”に該当すると判断された場合、任意保険会社が後遺障害診断書作成料を事後に支払ってくれるのが一般的です。

・ いずれにせよ、後遺障害診断書は、以下で説明する後遺s障害等級の該当性の判断に際して欠かすことのできない重要資料ですから、必ず作成してもらいましょう。

□ 後遺障害”等級”を認定してもらう

・ 次に、自賠責保険(正確には、損害保険料率算出機構)に、医者が後遺障害と判断した症状が「後遺障害等級」に該当するか否かの審査をしてもらいます。

 これに該当すると判断されなければ、任意保険会社から後遺障害に関する損害の賠償金を支払ってもらうことは極めて困難になります。

・ ここで、おやっ?と思った方もおられるでしょう。

 医師が後遺障害診断書を作成した、つまり残存する症状は既に後遺障害であると医師が認めているのだから、今さら何を判断するのか?と…

・ しかし、要注意です!

・ 医師が後遺障害であると診断したからといって、その後遺障害に関する損害(後遺障害逸失利益と後遺障害慰謝料など)の賠償を受けられるものではありません!!

・ 損害賠償の対象となる後遺障害であるかどうか、言い換えると、後遺障害“等級”に該当するかどうかの判断は、医師ではなく自賠責保険が判断することとなります。

 なお、医師作成の後遺障害診断書は、損害保険料率算出機構が後遺障害等級に該当するかどうかの判断をするための資料として必要不可欠です。

 ∽ 後遺障害等級とは?〜後遺障害等級の内容〜

・ 後遺障害等級に該当するかどうかの判断を求める方法には、「被害者請求」と事前認定の2つがあります。

・ これらは申請する者(主体)が異なるのですが、それぞれのメリットとデメリットを十分に理解しておく必要があります。

・ この点は、別の記事で詳しく説明したいとおもいます。

∽ 後遺障害等級の認定の仕組み〜被害者請求と事前認定〜

・ 後遺障害等級に該当するかどうかの審査には、一般的に

1ヶ月〜2ヶ月程かかります。

・ 依頼者の方が放っておかれていると感じるのは、まさにこの時期です。

 自分はは通院していない(これ以上治療しても治らないといわれている症状固定の時期ですから、通院しない方が多いです。)、任意保険会社からも一切連絡がない、ということで不安に感じてしまうのも無理はありません。

・ ですが、後遺障害等級に該当するかどうかの審査結果がでなければ、賠償額を確定できませんから、示談に進むことは通常できません。

・ とにかく、待つしかないのです。

● 任意保険会社から示談の提示

・ 後遺障害等級に該当するかどうかの審査結果がでると、任意保険会社はその結果にもとづいて「損害賠償金額」を算出することとなります。

・ そして、みなさんのご自宅へ、賠償金や簡単な計算式などが記載された書面と免責証書が送付されてきます。

・ この書面の見方については別の記事で詳しく説明していますから、これをよんで100%理解した上で、免責証書に署名、押印してください!!

・ 免責証書に署名、押印して保険会社に送付した後は、交通事故に関する一切の事項について示談(和解)が成立したものとして、その後一切争えなくなりますのでご注意を。

∽ 保険会社から提示された示談金の見方〜損害費目の種類と過失割合〜

・ 私としましては、任意保険会社が提示してきた賠償額が妥当なものであるか否かについて、必ず弁護士に相談すべきと考えます。

・ そのほとんどが、弁護士が妥当と考える金額よりも低いものになっているでしょう。

● 交渉 , 示談

・ 保険会社の提示額に納得して、交通事故に関する一切の件を終了させてもよいと決意した場合には、免責証書に署名、押印の上、保険会社に返送してください。

・ その後に示談金が支払われると、全ての手続きが完了したこととなります。

・ 他方で、保険会社の提示額が本来支払われるべき賠償額よりも低い額であるとお考えになる場合には、金額を上げるよう交渉する必要があります。

・ ご自身で交渉することも可能ですが、保険会社は増額の根拠を説明するよう求めてきますから、プロに任せた方が無難かと思います。

● まとめ ●

交通事故被害にあってから示談までの流れは、

  • 事故
  • 治療
  • 後遺障害等級の審査
  • 保険会社からの示談金の提示
  • 交渉
  • 示談

※ なお、この記事からもわかるように、弁護士が入らなくても示談まで自力でこぎつけることは十分に可能です。

 しかしながら、弁護士に早期に相談することにより、不利益を回避できるというメリットが必ずあります。

 この記事をよんでくださった方々に不利益が及ぶことをよしとしたくはありませんから、少しでも早く弁護士に相談することを強く推奨します。

 ∽ 弁護士に相談する時期~早期相談のススメ~

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